甲能法律事務所甲能法律事務所
検索
福岡市弁護士甲能ホーム日記インデックス2005.8.28(日):映画館でのCM放映

日記インデックス

2005.8.28(日)

映画館でのCM放映

うっかりしていたが、8月には日記を書いていない。それでは8月が余りに可哀想なので一つ書く。

私は映画が好きである。そのうちメディア評の中で何か採り上げたいと思っているが、今日は映画そのものではなく、映画館で流される商品CMについて書く。だから日記欄である(いやメディア評欄でも良いのだが)。

映画を観に行くと本編が始まる前に必ずテレビと同じ商品CMが流されるが、これ程馬鹿げた商品CMの見せ方はないと思う。商品に対する悪印象しか与えない。テレビで流される商品CMは、当たり前と思っているから別に気にしないし観たくなければスイッチを切るかチャンネルを回せば良い。ところが、映画館の商品CMは観ない為には私の方が席を立たなければならない。ほんの数分だろうから席を立つまでは勿論しないが、画面は目をつぶれば良いとしても下らない商品コピーと音楽はステレオの大音量で聴かされるのだから耳を塞いでも効果はないし、これは一種の拷問である。映画館でしか見られない内容のCMなら未だしもテレビで流している奴を大画面で強制的に見せられて、こんなものを観させられるために態々入館料を払ったのではないのだ。「早く本編を始めろ!」と苛々して、私は映画館で商品CMが流される度に「絶対この商品は買わないぞ!」と固く固く心に決める。つまりCM本来の目的と全く逆の効果を与えているのである。どうしてCM担当者はそのことに気付かないのだろうか。不思議でならない。

一方、予告編も本編についてのCMではあるが、これは映画そのもののCMで、映画を観に来た映画好きの人のためだから苛ついたりはしない(と映画好きの私は思う)。本編の短いカットがフラッシュバックで積み重ねられて「息づまるサスペンス!」とか「全米興行第1位!!」とかお定まりの文句が繰り返されても、何かワクワクして「う、来週もこの映画観に来ようかな。」とドキドキしたりする。小遣いの少ない中学高校の頃は予告編を見ながら「くそぉこの映画面白そうだなぁ。けど今月の小遣いもう残ってないしなぁ。」と完全に感情移入して悔しい思いをしながら、本編への思いをかきたててくれる予告編自体は楽しんでいた。今でもそうである。昔見たテレビドラマで、映画会社に勤務しどんな駄作でも名作に見せてしまう予告編製作専門の名人という設定の登場人物が出て来て、筋は完全に忘れたが、その設定だけは記憶に残っている。なるほど映画業界にはそんな仕事もあるのかという思いである。何かの映画を観にいったとき、「影武者」の予告編だったか「黒澤自ら予告編を製作!」というようなアナウンスで予告編が始まった。あ、本編の監督が予告編も監督するのか、それは特筆すべきことなのか、と少し驚いたことがあった。尤も、黒澤監督だから特筆すべきことだったのかも知れない。